だんだんと春らしい暖かな陽気になってまいりましたが、夜は予想外に冷え込むこともあります。
外出の際はジャケット1枚でもあると、安心してお出掛けできますよ。
この時季店頭に並んでいるのはもちろん春夏用の生地ですが、中には極端に薄いものもあります。
生地選びの際は、色や見た目の質感だけでなく、お手に取って生地の透け感や厚みなどもご確認ください。
裏地の仕様では主に、全面に付ける『総裏』と、背中の下半分に裏地のない『背抜き』があります。
夏は少しでも涼しく背抜きとお考えの方が多いかも知れませんが、ここで背抜きのデメリットもしっかりお伝えしようと思います。
総裏 背抜き
ひとつ目は、若干すべりにくくなります。とはいえ、いちばん動きに影響する肩周りにはしっかり裏地が付きますので、大きな問題にはなりません。
ふたつ目は、背中の下半分に白いシャツが透けて見えてしまうことです。シャツの色を工夫したり、ベストを着用することで解消できますが、極端に薄い生地の場合にはお気をつけ下さい。
みっつ目は、汗の問題です。これが一番のデメリットです。ウールは人間の汗や皮脂には比較的弱い素材と言えます。間に1枚でも裏地が入ることで、ウールを保護する役目をします。
こうして考えると、裏地1枚を省略して得られる冷涼感とは、微妙にトレードオフな関係です。
明るい陽射しに透かしてみて、不安に思われるようであれば、総裏も是非ご検討ください。
『夏だからこその総裏』という選択肢もあるのです。
4月から新生活が始まった方、季節の変わり目であり、ライフスタイルの変わり目でもあり、体調を崩しやすいこの時季です。どうかお気をつけてお過ごしください。