こんにちは。高崎店平澤です
例年を上回る厳しい寒さが続きますが、この季節になると気になるのが乾燥。
我が群馬県は四方を囲む山々から吹き降ろされる空っ風で乾燥が特に著しく、
47都道府県の美肌ランキングは万年最下位争いを繰り広げています。。。
(あんなにたくさん温泉があるのに。。)
空気が乾燥していると生活の様々な面で影響が出てきますが、
衣類に関して言うと『静電気』に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
衣類から発生する静電気は空気中のホコリを引き寄せます。
特にスーツに付着したホコリや糸くずは目立ってしまい見た目も損なわれますし、
虫食いの原因にもなります。
今回はそのスーツの敵『静電気』の予防と対処方法をご紹介します🔥
静電気の予防
静電気が発生する要因は、大きく分けて『乾燥』と『異なる繊維品の重ね着』の2つが挙げられます。
一般的にポリエステルなどの化学繊維は静電気が発生しやすいと言われていますが
、実はそうとは言い切れないんです。
『異なる繊維品の重ね着』について、こちらをご覧ください⇩⇩⇩
『繊維の帯電列』という図です(無い頭しぼって作ってみました。)。
★←このマークが付いている繊維がアークで多く取扱いのある生地の繊維なので、注目してください。
この図に関して結論から言うと、擦り合わさる繊維の位置が離れているほど強い静電気が発生します。
例えばポリエステルのシャツの上にウールのセーターを着、
脱ぐときにパチパチと強い静電気を感じた事が皆さんあるはずです。
プラスとマイナスで対極にあたるこれらの繊維は互いに引き付けあい、
脱いだ時に生まれた空間に放電が起きパチパチと静電気が発生する訳です。
つまり重ね着をする際、図の位置が近い繊維の服を選べば静電気は発生しづらく、または弱くなるということです。
スーツにはウールが使われることが多い為、ワイシャツはポリエステルが混紡されているものより、
綿100%の方が相性が良いです。インナーも綿だとなお良いですね。
スーツの裏地に関してもポリエステルよりもキュプラ(綿を原材料とした再生繊維)を使った方が静電気の予防になります。
ちなみに人間の皮膚をこの図に入れると綿とほぼ同じ位置になり、
静電気的視点で見ると人体と綿の相性はとても良いんです。
他にも優れてる点はありますが、綿が洋服全般に多く使われるのにも頷けますね。
このブログでは難しい原理についての説明は省きますが、
気になる方は『 帯電列 衣類 』で検索してみてください
静電気への対処
そんなこと言われても今更全部買い換えられない!と思われている方、ご安心ください。
おばあちゃんの知恵袋のような手段ですが、
体に溜まった電気を逃がすために意識的に石や壁、コンクリート、木に触れると良いそうです。
他にも使ったことはありませんが、
世の中には静電気防止のスプレー・ブレスレット・靴なんて優れたものがあるそうです!
静電気を防ぐお手入れとしては、
・付いてしまったホコリを馬毛や豚毛のブラシでブラッシングする(化学繊維のブラシだと帯電してしまいます。)。
・乾燥させないためにスチームをする。
・お湯を張った浴室にしばらくスーツを掛ける
・服同士が擦り合わないようクローゼットの間隔を空ける
といった方法もあります。
特に最後のお手入れに関してはスーツを長持ちさせることにも通ずるので、
やっておいて損はないですね
⇩摩擦しないよう間隔を空けて。。⇩
今回は静電気に焦点を当ててみましたがいかがでしたでしょうか。
それぞれの繊維には耐久性や着心地などでメリット・デメリットがあり、
お客様の着用シーンによってもオススメが変わります。
今回紹介した静電気も生地をお選びいただく際の『ものさし』の1つとして参考にしていただければと思います!
分からないことがあれば是非お気軽にお声掛け下さい。
着用シーンに合わせてオススメの生地を紹介させていただきます!🔥
静電気対策をしっかりして、残りの冬を快適に過ごしましょう
それではまた