みなさん こんにちは!
鷹匠店 鈴木でございます。
社会に出ると「学校で教えてくれよ!」なことってけっこうありますね。
この業界で働き始めた10年前、
職場の先輩の着こなしに憧れて「どうやったらあんな風にかっこよくスーツを着られるのか…」と
悩んでいました。
そんな今回は、
スーツ初心者の方が初めてのオーダースーツ店で「とにかく人と違うものを!」と意気込んで、
自分の想像以上に派手なスーツになってしまう…なんてことのないように。
清潔感はもちろんですが、スーツをちゃんと、かっこよく、間違いなく着ていただけるよう、
今回は生地選びのポイントとスタイリングのコツをご紹介できればと思います。
特にスタイリングのコツに関しては
10年間の私の挑戦と失敗から得た、そこそこ信頼できる情報ですので(笑)
“普段スーツは着ないけど今度結婚式で…”
“成人式で初めてスーツを着る…”
そんな方はぜひ目を通して頂けると参考になるかと思います^^
<目次>
高い生地と安い生地の違い
はじめてのスーツにおすすめの生地
スタイリングのコツ
【高い生地と安い生地の違い】
高い生地ほど糸が細く、安い生地ほど糸が太くなります。
スーツ生地で一般的に使われる糸は羊の毛、”ウール”と呼ばれるものです。
1本1本のウールが細いものほど、1頭の羊から採取できる量が少なくなり希少価値が高くなります。
それがスーツ生地の価格に反映されるのですが、
この糸の太さは生地の「光沢としなやかさ」に影響を与えます。
安い生地にはポリエステルなどの化学繊維が使われています。
学生服の生地なんかはポリエステルが50%以上とかなり多め。
あのガサガサした感じです。
3年生になる頃にはヒジがテカテカしてきますが、
あれはポリエステルが多く入っているからこその現象です。
“テカテカ”と”光沢感”は見た目がまるで違います。
なので「せっかくオーダーで作るならウール生地を…」と
良い生地を選ばれる方も多くいらっしゃいます。
逆にポリエステルのメリットはウールよりも糸が強いことです。
糸が硬く太い分、擦れや引っ張る力に強くなります。
ポリエステル100%の生地はほとんど見かけませんが、
「ウール70% ポリエステル30%」の生地なんかは既製のスーツでもたまに見かけます。
とにかくタフな生地がいい…そんな方は混紡比率を確認いただくのも良いかと思います。
↓1着60,000円 ”高級ウール100%”
↓1着20,000円 ”ウール50% ポリエステル50%”
【はじめてのスーツにおすすめの生地】
個人的にはやっぱりウール生地をおすすめしたいです。
アークでは1着3万円くらいの生地からウール100%の生地になりますが、
やっぱりジャケットの着心地やパンツの履き心地はそれ相応、価値あるものになります。
色柄に関しては、まずは紺無地・チャコールグレー無地でしょうか。
良質な糸で作る無地のスーツほどクラス感のあるものはありません。
私のクローゼットの中のスーツも8割、無地が並んでいます。
相性のいいシャツやネクタイの圧倒的な多さも良いところかと思います。
【スタイリングのコツ】
ベーシックなスタイリングを組むなら、
スーツ・シャツ・ネクタイ・ポケットチーフ・靴・ソックス・ベルトは
「白・黒・グレー・青・茶」の色をベースに全体を3~4色程度にまとめます。
下の写真のような難易度が高そうな着こなしでも、
「茶×青」の2色のみ…色数を抑えることで全体にまとまりのある雰囲気になります。
「茶のジャケット×青のパンツ×青のシャツ×茶のネクタイ・ポケットチーフ・ベルト」
また「濃紺と水色」「茶とベージュ」などは「同系色」として一色の扱いでよいので、
色の濃淡を広く使えると色数を抑えつつ、より幅広いスタイリングを組むことができます。
赤や緑がダメ…というわけではありません。
ただ、ベーシックな5色以外は差し色として、
ネクタイやソックスに少し使うのが効果的かと思います。
奇をてらうことなく、
まずはベーシックな着こなしがちゃんとできる大人になるのも大事なことかもしれません。
オーダーしていただく際、もし迷ったらご相談ください^^
一緒に考えていきましょう!
では、また次回
《オーダースーツ アーク》
店休日:なし(年中無休)
営業時間:10~19時
予約:不要(ご来店順のご案内)